慶應義塾大学・法学部『英語』 2019年度問題解説 -現役慶応義塾大生が長文問題を徹底解説-

2019年度の慶應義塾大学法学部の『英語』はどのようなものだったのか、設問別に分析し、特に長文問題である第4問については簡単に解説を加えてある。

2019年度英語平均点

 法律学科 90.25点 政治学科 93.23点

※難易度判定はあくまで筆者の主観に基づくものであるので悪しからず。

Ⅰ. 会話問題・イディオム・アクセント(やや難)

 毎年何らかの形式で出題される会話問題だが、2019年度はイディオムとアクセントの問題がセットとなった。会話の穴埋めはもちろん、イディオムについても受験生には見慣れないものが多く戸惑った受験生も多かったのではないか。ただ、見慣れない表現が多いことはほぼ毎年のことなので、しっかりと基礎的な設問を正解出来ていれば問題はなく、アクセント問題も無理のない設問だったと思われる。

Ⅱ. 単語意味判定問題(例年並み)

 この形式の問題は、2012年度から出題され以後毎年出題されているため、特に今年も大きな変更はなく、しっかりと対策をしてきた受験生は点数をとることができたのではないだろうか。この問題は他の設問の難易度を勘案すると、全問正解、間違えても2つまでが合格ラインとなるだろうそのため、本番は落ち着いてしっかりと得点を稼いでいきたい。

 別の記事でも触れたが、品詞に注目すれば少ない時間で全問正解も可能なので工夫して解くことも必要である。

Ⅲ. 文法・長文内容理解・不要文削除(新傾向・やや難)

 今年から出題された全く新しいタイプの出題だったため、戸惑った受験生も多かったのではないだろうか。この場合はまず設問をしっかりと読み、設問内容をしっかりと把握することがとても重要である。

 まず、前半の文法問題については単純な誤文訂正の文法問題ではないことに注意したい。あくまで長文の内容に即して設問が付されているため、該当する文だけを見ていてはダメで、また文法的な間違えばかりを探していても正答は得られない設問となっている。どちらかと言えば最も適切な言い換えを選ぶタイプの問題ともいえる。

 例えば(36)は本文の内容が理解出来ていないと間違いに気付けない内容となっているし、(40)のように大幅な言い換えが要求されているが、選択肢を切るポイントは文法にある場合と、その内容は総合的な英語の力を見るものとなっている。今年度の設問では動詞の語法や時制、三単現のs、単数複数形、単語の語形変化なども問われていた。いずれも知識としては基本的ではあるが、だからこそ見落としがちなので注意したい。

 後半の不要文削除はセンター試験でも出題されている形式であるが本学学部では初めての出題となった。センター試験で解きなれて入ると思うので落ち着いて処理したい。

Ⅳ. 総合長文読解問題(やや難)

 まず設問についてだが、2018年度だけは5択であったのに対し、2019年度は従来通りの4択に戻った。また、文章の内容は「麻薬の合法化の是非」についてであり社会問題をテーマとしたもので例年通りであった。このテーマは世界的に横行する薬物中毒者にはどのような対応や政策を実行するのが効果的であるのかを述べたもので、日本では薬物使用は違法だが、実は世界では決してそうではない。あえて合法化することで得られる効果もあるという日本の日常にはない視点を提供しており、考えさせられるテーマであった。設問も過去問で見たことがあるものが並び特に戸惑った受験生は少ないのではなかったかと思われる。以下各設問についてみていく。

 (45)パラグラフAに関して確信をもって述べることが出来るものを選ぶ問題

 基本的には段落内の内容と照合して消去法で解いていく。その際、表面的に読み飛ばすと、文法面での誤りや勘違いを引き起こし、ダミーの選択肢に引っかかってしまうため注意が必要である。(45)の場合もそうで、各選択肢に含まれている内容と似たような内容が本文には書かれているが、確実にいえない場合や少しズラして書かれている場合は×となるので注意したい。

 この問題は第1文後半の、implicitly recognizing that not all addicts can be cured of drug dependency.をうまく言い換えている(いくつかの国では、薬物中毒者の中には薬物の摂取がどうしてもやめることのできない人がいると考えられている)が正解。はヘロインについては本文中に触れられているが、その中毒者が減ったとの記述はないので不適。は他の治療法が効果の無い人に対してヘロイン摂取が行われているのであって、別に治療を拒否しているわけではないので不適。は、治療を受けている人たちが再犯するとは書いていないので不適。

 (46)パラグラフBに関して、スイスの政策に対する反論の言い換えとしてふさわしいものを選ぶ問題

 パラグラフBは、前半でスイスの国家政策として薬物を使った治療法について紹介し、それは一定の効果を上げていると述べられているが、後半では、それに反対する人々の主張について記されている。この後半部分を上手く言い換えた(もし薬物の使用が一般的に認められるならば、危険な薬物に手を染める人が増えるかもしれない)が正解となる。は、薬物の製造を増やすとは本文に書かれていないので不適。は、前半でスイスの政策は一定の効果はあったと研究者が考えていることを考慮すると信ぴょう性がなかったとまでは言い難いので不適。は、そもそも安全な薬物使用の習慣についての本文の記述がないので不適。

 (47)パラグラフDに関して、薬物の非刑罰化を支持する人の主張を選ぶ問題

 パラグラフDでは、薬物政策の1つに非刑罰化があるとし、この政策の内容について説明している。第2文で、非暴力的な薬物使用者は刑務所から出す一方で警察は違法な薬物供給を追跡可能だと述べられている。これを上手く言い換えた(非刑罰化は、収監者の数を減少し、さらに薬物の利用は制御できるだろう)が正解となる。は収監者の数が増えるとしているので不適。は、第2文で非刑罰化の対象は全ての薬物所持者と書いてあるにもかかわらず、選択肢では非暴力的な薬物所持者に限定している点で不適。は、本文にそのような記述は見られないので不適。

 (48)パラグラフEに関して、筆者が述べているところの要点を選ぶ問題

 パラグラフEでは、ポルトガルの薬物合法化政策の内容とその結果について述べられている。第1文で、ポルトガルで全ての薬物を合法化したら、人々は自らリハビリプログラムを探し求めるようになったと述べてある。これを言い換えている(ポルトガルの薬物中毒者はもはや処罰される危険がないとなったとき、助けを求めた。) が正解。は、薬物中毒者は逮捕を恐れているのであって、治療を恐れているわけではないので不適。は、最終文で非刑罰化で費用が抑えられると述べてあるので不適。は、ポルトガルという国自体が治療プログラムを提供しているとは書いていないので不適。

(49)パラグラフG~Jを通じて、ある二人の意見の最も分かれている点が述べられているものを選ぶ問題

 ジェフリー=マイアンとマーク=クレイマンの意見の違いを選ぶ。前者は、パラグラフGで薬物を合法化すると薬物の商業化につながるし、さらに犯罪組織の資金源を消滅させることも出来ると考えている。また、パラグラフIでも薬物商業化を規制することは可能だとしている。後者は、パラグラフHにおいて、薬物の合法化は薬物使用者が増え、営利目的のビジネスは大量使用者を対象にするものだから公益に反すると考えている。また、パラグラフLにおいて、商業化されているアルコール販売の悪影響について述べることで、同様のモデルを薬物に対しても適用してはいけないと考えている。つまり、2人の意見の違いは、商業化しうるか否かという点において異なっており、これはつまり言い換えると市場に委ねるべきか否かにあると言えるので、1(市場に委ねることが薬物問題を解決するための最善策となるかどうか。) が正解である。

(50)~(55)各登場人物の主張に合致する人物を選ぶ問題

 この手の問題は本文を読む前に把握しておかなければ、わざわざまた前の段落に戻ることとなり手間がかかってしまう。そのため、本文を読む前に必ず設問をザッと一通り見ておくことは必要である。

(50)「ある考えでは、州自体が薬物の利用をできるようにしていくべきだ。」

 パラグラフC参照。このパラグラフでは、州自体がサプライチェーンを管理させ、マリファナの販売もしていくべきだという方法について述べられている。これを述べたのはExperts reporting to the Vermont legislatureであるので1が正解。

(51)「もし薬物中毒者がおびえなければ、彼らの治療が可能だ。」

 パラグラフE参照。薬物中毒者が逮捕を恐れなければ、治療の選択肢を提供できる旨の記述がある。よって、これを述べているGlenn Greenwaldの2が正解。

(52)「もし犯罪組織が薬物から利益を得られないようにしたいのなら、薬物が簡単に利用出来るようにしなければならない。」

 パラグラフG参照。第2文に同じようなことが述べられている。これを述べているのは、Jeffery Mironなので4が正解。

まとめ

今回は、慶應義塾大学・法学部・英語の2019年の問題について、武田塾松戸校のA先生に考察と長文の詳細な解説をしていただきました。

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