立教大学・法学部(英語・2019年)−立教大学特待生が問題解説–

◎問題構成

Ⅰ. 長文読解
Ⅱ. 長文読解
Ⅲ. 文法問題
Ⅳ. 会話問題
Ⅴ. 長文の空所補充(立教では頻出)

◎問題解説

Ⅰ 長文読解

立教大学法学部(2019)の試験から大問1の長文読解に絞って解説を行う。

1.(第1段落の理解を問う問題)

【本文解説】

第1段落では、⑴Over the coming decades, cities will absorb all predicted global population growth.と書かれている。さらに、⑵According to the U.N.Population Division, there will be 6.4billion urban dwellers by 2050.
とも書かれている。
この2つの文から第1段落では都市人口に関するデータ(予測)を示していることが理解できる。

そこから検討すると、ニ.future population growth will be focused in cities が適切である。

他の選択肢も検討してみる。については、都市の数について述べているため適さない。第1段落で書かれているのは都市の数ではなく都市の人口についてである(上記2つの文を参照)。については、将来の人口の傾向の予測の困難さを述べているため適さない。第1段落最終文では、人口予測を述べているため⑵と矛盾する。については、人口のピークが64億人と述べているため適さない。64億は都市の人口の数字である。これも⑵と矛盾する。

ちなみに、demographic 「人口統計」という単語がわかればすぐにテーマについては理解できる。しかし、この単語は英検1級レベルのため知らなくても上記のように他の文から文章のテーマは推測可能である。

プラスアルファ解説(英語が得意な方へ)
接頭辞”dem”はギリシア語のデモスが起源である。「人々」という意味である。
ex) democracy 民主主義
epidemic 伝染病(人々の間で広まる)

2. ロ
従来の農業モデルの問題点について当てはまらないものを選ぶ問題。
第2段落を理解出来たか問われている。

【本文解説】

冒頭で、第1段落の話をうけて That stark reality leads to another と書かれている。これは第1段落最終文を指示していると推測ができる。ここで “stark” という単語がわからないと思った受験生は多いだろう。
“stark”は「厳しい」といった意味で英検準1級レベルの単語である。(※他にも意味はあるので詳しくは辞書で調べること)

この単語がわからないとしても、本文では

That stark reality leads to another : feeding this new urban world with an old agricultural model could be a recipe for environmental ruin-and human misery.

と書かれているため、:以降が読むことが出来れば設問を解く上では問題がないだろう(設問は従来の農業モデルの問題点を聞いているため)。
では、:以降を見ていく。

“environmental ruin” “human misery”という言葉からはマイナスのイメージを読み取ることができる。

 こういったことが“recipe”となるとはどういうことか。秘訣とそのまま訳すと違和感がある。ここでは、「カギ」とイメージしたら理解がしやすい。従来の農業モデルを用いることはマイナス(リスクがある)と理解できたら問題ない。ちなみに、ここで先ほどのstarkの意味を推測することが可能である。

そして、本文ではこのあとに従来の農業モデルの問題点について書かれている。
それらをまとめると、
①地方(本文ではland far from cities)から都市へ作物を輸送するコストが高いこと。
②生態系や野生動物へ損害を与えること。(=environmental ruin)
③農業に適した用地が不足し、このまま人口が増加したら食料の供給が困難なこと。(=human misery)
の3つである。

以上を踏まえ選択肢を検討していくと
ロ.young people are no longer interested in farming career.
若者の農業離れについての記述はないためロが正解となる。
他の選択肢も検討。
イについては、第2段落2文と一致。上記まとめの①に該当。
ハについては、第2段落5文と一致。上記まとめの③に該当。
ニについては、第2段落3文と一致。上記まとめの②に該当。

3.イ
Dickson Despommier の計画の目的について選ぶ問題。
第3段落の理解が問われた。

【本文解説】

第3段落では、第2段落で挙げられた問題について、公衆衛生学の教授であるDickson Despommier の回答が書かれている。
第2文で
For the past decade, Despommier has been cultivating a vision of farms filling glass-and-steel towers the size of a city block and 30 stories high.
そして第3文で
Just one high-rise farm, he has calculated, could feed 50,000 people 2,000 calories a day all year round.
と述べている。
彼は高層ビルでの農業で1年通して食料供給が可能だと見積もっている(plan)のがわかる。

以上を踏まえ、選択肢を検討していくと
イ.produce food for people all year round.
が正解となる。
他の選択肢も検討。
ロ.plant outdoor crops on vacant lots.
空き地を利用して作物を育てることは本文でのDespommierのプランと合致しない。
第4段落第1文と矛盾する。

ハ.build high-rise farms in Central Park.
Central Parkは本文の中で登場はしているが、彼の目的は超高層ビルを建てそこで農場を作り安定した食料供給を形成することであるため、Central Parkに農場を作るわけではない。

ニ.rely on existing skyscrapers to produce food.
既存の超高層ビルに頼ると記述されているわけではない。

プラスアルファ解説
本文解説における2文は現在完了時制で書かれている。なぜ、過去形ではなく現在完了で表現したのか。これは、過去から現在にかけて継続的な状況を読み手に伝えるためだと考える。では、仮に過去形で表現された場合どのような意味になるか。過去形の場合、過去の1点を示すため現在どうなってるかを表現することができなくなる。

4.ロ
throwaway の意味について適切なものを選ぶ問題。

本文では、
“Why don’t we just put the farms inside the building?”
Despommier recalls saying.
It was a throwaway remark at the time.
“But the more I thought about it,the more appealing that solution became.
と書かれている。

では、どのように解いていくか。

まずはthrowaway の品詞を考える。
後ろにremarkが来ていてこれは名詞であると判断できる。後ろに名詞があることからthrowawayは形容詞であると推測できる。
ここで、選択肢をチェックする。もし、選択肢に形容詞以外があれば削ることができる。
イ.brilliant
ロ.casual
ハ.fortunate
ニ.rude
全て形容詞であるため、品詞(形)から判断することはできない。(最も近い意味のものを選ばせるもので品詞から判断できることは少ない。)
しかし、品詞について正確に捉えることは英語学習においてとても重要になる。
そのため、普段から品詞を意識して勉強することを心がけると成績も伸びてくるはずだ。

さて、本題に戻るが品詞で判断出来なかったため文脈判断をすることになる。
先ほどの文をもう一度確認してみる。
Why〜の文が3文目の主語のitに該当すると考える。
It was a throwaway remark at the time.は第2文型であるため、a throwaway remarkは補語になる。
そして、4文目でどんどん魅力的(appealing)になると書いてあることから、時が進むにつれてプラスの変化が生じることは判断可能である。最初(at the time)とは違うと考えたら、最初はなんとなく思いついたものだと推測することができる。思い出すわけだから最初は思いついただけと判断できるような読解力を身につけよう。
よって、ロ.casualが正解となる。

他の選択肢を検討する。
イ.brilliant
最初から見事なものだったら最初から変化はしないはずだ。

ハ.fortunate
幸運なものであればもとから魅力的になるはずだ。

ニ.rude
解決策が無礼で粗雑なものであったら魅力的になることはないはずだ。

ちなみに、throwawayは「さりげない」といった意味の単語である。
知っていたらすぐ解ける問題であるが、受験生には難しすぎる単語であるため、文脈判断で導こう。

5.ハ
垂直農法がどのようなものであるか選ぶ問題。
第7段落の理解が問われた。

【本文解説】

A 30-story building may not sound like much space compared to acres of rolling Kansas wheat, but the year-round indoor growing season quickly multiplies yieldsー
two crops of tomatoes per year, three crops of wheat, even ten crops of strawberries.

文章構成として、譲歩(一般論)からの主張という流れになっている。
カンザスの小麦畑を例にとり(カンザスが小麦で有名なことは知っている人も多いだろう。)、
高層ビルでの農場はそれに比べ小さいと思う人が多い(=一般論)がそうではなくたくさんの生産が可能である書かれている。

mayに譲歩の意味があることをぜひここで覚えよう。(詳しくはお手持ちの文法書で確認をしましょう。)

そして、but以降の文の時制が現在形になっていることにも注目したい。現在形は決して現在だけを表すわけではない。現在形は、過去も未来も表すことができる。そのため、不変の真理や習慣を示すことが可能になる。つまり、安定性を表すということである。
この文でもそこが表れているだろう。だからこそ主張になる。

以上を踏まえて選択肢を検討していくと
ハ.have a higher yield than most people realize.
となる。
most people realizeの部分が一般論となっていることに気づくことができたら正解にたどり着くことができるだろう。
他の選択肢も検討してみる。
イ.not be as natural as outdoor farming.
outdoor farming と比べて自然なものではないと書いてあるが、本文ではそういった観点での話をしているわけではない。生産量についての文章である。

ロ.be unable to produce certain kinds of crops.
本文ではトマト、小麦、イチゴを例にとり生産が可能であると述べているため矛盾する。

ニ.require the skills of computer gaming.
本文のなかで、video gameという単語が出てきているため、そこしか見ていなかった受験生はこの選択肢を選んでしまったかもしれない。しかし、本文ではゲーミングスキルが要求されるという記述はない。巨大な農業ゲームを行う好機になるとしか書かれていない。

6.ロ
垂直農法がなぜ気候変動に効果的なのか答える問題。
第8段落の理解が問われた。

【本文解説】

⑴Despommier cites a long list of vertical farming’s potential benefits.

垂直農法の潜在的な利益について述べていることがわかる。彼は垂直農法を推進するため、メリットを述べていくのは当然の流れである。
ここで利益がpotentialになっているのも注目するべきである。なぜなら、垂直農法を実際におこなってはいないため目に見える形で利益が現れていないからである。

さらに、次の文で垂直農法が実際には行われていないことが示される。

⑵Farmers would no longer be vulnerable to droughts, floods, or storms − a particular advantage in a world affected by climate change.

この文は仮定法で書かれている。ここがポイントである。仮定法は現実に起こっていないことを示す。ここでは、もし垂直農法が完成したら〜と捉えると良いだろう。

⑴でメリットについて述べると言ったが、上記のように⑵でadvantageという単語が使用されている。
ここでのメリットは干ばつ、洪水、嵐の被害に悩まされることがなくなるということである。この3つを捉えて、設問を見るとロ.are not affected by patterns of rainfall.が正解となる。

干ばつ、洪水、嵐といったものをrainfallでまとめたことに気がつけば正解になる。
またaffectedは本文にも設問にも書かれていたため解きやすい問題であろう。

では、他の選択肢を検討していく。

イ.do not require the use of fuel.
一見、これも正解のように思えるかもしれない。
しかし、本文では
There would be no further need to burn fossil fuels と書かれている。
これは、更なる化石燃料は必要としないと述べているのであって、化石燃料をまったく使わないという意味にはならない。

ハ.depend upon stable weather patterns.
これは、上記⑵と矛盾する。安定した天候に依存しているのではメリットではなくデメリットになるだろう。

ニ.are not affected by changing food price.
食料価格の変化に影響されないといった記述は本文には見られない。
第8段落での言いたいことは本文解説にも書いたように降雨量に左右されないということである。

7.イ
orchestratingの意味を推測する問題。

【本文解説】

⑴But Despommier is doing more than just stacking greenhouses on top of one another.

⑵Instead, he’s orchestrating an ecosystem in which energy, water, and nutrients would be recycled from floor to floor.

⑴のon top of one another という熟語をぜひ覚えよう。
これは、「積み重ねて」といった意味である。熟語の成り立ちについて興味を持ったらぜひ辞書等を活用して考えてみてください。

文章の意味は、温室をただ積み重ねていくこと以上のことをやろうとしている である。
現在進行形を使っていることにも気がついてほしい。
彼の構想が動き出しているというイメージを持たせている。

実際に何をやろうとしているのか⑵で説明される。
やはり、ここでも仮定法が使われている。実際にはまだ行われていないからである。
エネルギーや水、そして栄養素をリサイクルする体系を整えることが彼の構想である。

温室をただ積み重ねることとの決定的な違いは連動性だろう。
彼の構想では各階が連動して一つの農場を形成することだろう。

ここまで読み取ることができたら、イ.arranging が正解となることがわかるだろう。

他の選択肢を検討する。
ロ.funding
資金を供給する話はされていなかった。
今回話しているのは資源のリサイクルについてである。

ハ.predicting
予言しているだけでは、計画が進み出すイメージと一致しない。

ニ.questioning
質問していたとしたら彼が主張することと矛盾する。

ちなみに、この問題は音楽が好きな受験生ならすぐに正解できたかもしれない。
オーケストラとの関連について調べてみてもおもしろいだろう。

8.ハ
Despommier の垂直農法について問われた問題。
第11段落の理解や7問目の理解が問われた。

【本文解説】

第11段落最終文
To make the system even more water – efficient, a network of pipes would collect water released by the plants so that it could be recycled again.

ここでもリサイクルという言葉が使われている。
また、仮定法を一貫して使っていることもポイントである。

また、先ほどの問題の解説で垂直農法には連動性があると言ったが連動性という言葉を正確に本文から抽出できたらハ.different floors of the building would share water and energy.が正解となる。
共有が連動性との言い換えになっている。

他の選択肢を検討する。
イ.different floors of the building would be independent of each other.
この選択肢は一番選んではいけないものである。
連動性というキーワードが頭に入っていれば独立という言葉は選ばないはずだ。
ロ.most crop plants would be grown in soil.
これは第11段落3文目と矛盾する。
水の中に直接入れると書かれている。

ニ.most crop plants would not need to be watered.
これも第11段落3文目と矛盾する。
水は必要不可欠である。

9.ニ
本文のテーマを選ぶ問題。

これまで垂直農法について話をしてきた。なぜ、垂直農法の話になったかというと平地の不足が顕著になり安定した食料供給が実現不可能になるからであった。
ここを踏まえると、ニ.population growth demands a new approach to food production.
が正解となる。

他の選択肢を検討する。
イ.current agricultural practices are efficient and reliable.
もし仮に、現在の農業慣習が効率的であったら食料供給が困難になることはないはずだ。

ロ.vertical farms will make it difficult for farmers to earn a profit.
利益を生み出せないのであれば魅力的な解決策に垂直農法が挙がることはない。
今回の文章は垂直農法のメリットについての話であった。

ハ.more people should move to the country to relieve pressure on cities.
垂直農法は地方でやるのではなく都市部でやるものである。
それにより輸送コストの削減が見込まれるのである。

10.ハ
本文のタイトルを選ぶ問題。

文章では、人口増加により土地不足になり、さらに環境へのダメージについて冒頭で述べられていた。その解決策として都市部での垂直農法が取り上げられていたのである。

ここを踏まえると、ハ.Can Cities Feed Us?が正解となる。

他の選択肢を検討する。
イ.Is Agriculture Harmful to the Environment?
たしかに、現在の農業では環境へのダメージが懸念材料であった。
しかし、この文章ではその解決策として垂直農法を取り上げていたのである。
テーマとしてマイナスのところだけに焦点を当てるのは不適である。

ロ.The Evolution of Modern Skyscrapers?
超高層ビルの進化について述べられてはいない。
超高層ビルを用いての垂直農法についての文章である。

ニ.Farming Traditions in the United States.
今回の文章ではアメリカの都市が出てきてはいるが、そこでの伝統について述べていたわけではない。

まとめ

 解いてみた感想として全体的にそこまで難しい問題ではなかったように思えた。文法では、受験生が苦手としている正誤問題が出ている。しかし、基礎をしっかり身につけた受験生なら合格点をとれるだろう。

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